北九州市立自然史・歴史博物館 いのちのたび博物館 KITAKYUSHU MUSEUM OF NATURAL HISTORY & HUMAN HISTORY

安川敬一郎日記(第2巻)

歴史系刊行物

『安川敬一郎日記』第二巻

 北九州市立自然史・歴史博物館では、麻生家・貝島家と並んで「筑豊御三家」と称された安川・松本家の総帥安川敬一郎(1849~1934)の日記を全5巻で翻刻・刊行する計画を進めています。第二巻は全342頁で、詳しい解題を付けています。

 第二巻は、第一巻に引き続く1903(明治36)年11月10日から1907(明治40)年11月4日までの約4年分を収録しました。日露戦争(1904~05年)の前後の時期に当たります。この時期、日露戦争に伴う石炭需要の増大によって、安川敬一郎の石炭業は大きく発展・拡充しました。また、1906(明治39)年12月1日の山陽鉄道、翌1907年7月1日の九州鉄道の国有化によって、安川が所有していた両社の株式が公債に転換し、安川は莫大な資産を獲得しました。それを元手に、安川は私立明治専門学校(明専)を設立し(1909年4月1日仮開校、5月28日正式開校)、紡績業(1908年)など石炭業以外の業種に進出して、地方企業家から地方財閥へと成長していきます。日記から、明専設立の経緯や鉄道国有化への対応をはじめ、日露戦争前後の安川の動向を詳細に知ることができます。

 このように、安川敬一郎日記は質量ともに内容豊富な日記で、北九州だけでなく日本の近代史を研究するうえでもきわめて上質な歴史資料と言えるでしょう。

 北九州市立自然史・歴史博物館のミュージアムショップで購入できます。価格は4,200円。実費負担で郵送も行っています。詳しくは北九州市立自然史・歴史博物館(093-681-1011)まで。